映画「許されざる者」リメイク版が骨太な理由と感想

 

江戸時代から明治へ
侍の時代が終わろうとしていた
新政府による幕府の残党狩りは執拗で、蝦夷と呼ばれた北方の未開地にまで及んだ
敗れた者は、どこまでも追い詰められる
〜李相日監督「許されざる者」

 

幕府の刺客で人斬りとして名を轟かせた釜田十兵衛(渡辺謙)は幕府崩壊後、新政府から隠れるように蝦夷の地でひっそりと暮らします。刀の必要ない生き方を教えてくれた妻に先立たれた十兵衛は幼い子供二人を育てるために賞金のかかった二人の男を殺しに行くことを決意します。二度と人は斬らないと誓った十兵衛のとった行動とは…。

 

明治初期の武士とは

 

映画「許されざる者」リメイク版が骨太な理由と感想

明治9年に廃刀令が発せられ刀の携帯が出来なくなりました。以前から帯刀は実戦で使われることが少なく、武士(士族)の身分の証しとして携帯していることが多かったそうです。なので廃刀令があってからは武士を否定することにつながり存在意義を見失いました。反発した者の中には刀を肩で担いで歩いたりしたそうです。武士の特権階級をなくし四民平等を導入して国民皆兵を実現させるためで、日本が近代戦で勝つために取った政策です。

 

物語を骨太にする北海道の地

 

映画「許されざる者」リメイク版が骨太な理由と感想3

この映画は始まって5分経たずに物語に引き込まれました。他の日本映画と比べ物にならないぐらい骨太に感じたのです。理由は蝦夷という地。明治初期はまだ開拓地で様々な問題が物語を通してわかります。先住民族のアイヌも大きく関わり、この土地で生きていくことの複雑さが見えます。大自然の美しさや過酷な寒さも作品をより一層厚みなあるものにしていると思いました。

そして、残党狩りと生死のサバイバルをくり返しながら逃げてきた十兵衛。かつて人斬りと恐れられた者が最も恐れたものとは…。人の命の重さに触れた重みのある映画です。

 

 

監督:李相日

脚本:李相日

キャスト:渡辺謙、佐藤浩市、柄本明、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子

製作年:2013年

製作国:日本

上映時間:135分

 

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