人間は感情がないとどうなるのか、設定が斬新なバイオレンス映画「脳男」の感想

監督:瀧本智行

脚本:真辺克彦、成島出

キャスト:生田斗真、松雪泰子、江口洋介、二階堂ふみ、太田莉奈

製作年:2013年

製作国:日本

上演時間:125分

 

あらすじと見所

 

映画「脳男」が見せる感情表現2

並外れた身体能力と頭脳を持つ鈴木一郎。無差別連続爆破事件のアジトを突き止めた茶屋刑事が向かうと、そこには鈴木一郎の姿が。一切身元不明の鈴木一郎に精神鑑定を受けさせると驚くべき結果が出る。人間らしい感情を持たない鈴木一郎に興味を持った脳神経外科医の鷲谷は彼の過去を調べることに。連続爆弾犯の死闘と脳男の過去が描かれるバイオレンス・ミステリー。

見所は激しいアクションシーンと個性的なキャラクターです。特に脳男のキャラクターは斬新で、脳男の過去を辿るにつれて感情移入してしまいます。邦画のバイオレンス好きな方にはオススメです。

 

感情がない脳男の強み

 

映画「脳男」が見せる感情表現5

以下、ネタバレです。

感情のない設定は想像以上に引き込まれました。なぜ引き込まれたかと言うと、脳男は物事にたいして何も感じないからです。見ていて「今、この人は何を思っているのだろう」と気にして見てしまいます。この感じないことが脳男の一番の強みだと思いました。傷を負っても傷みを感じません。苦痛を感じない脳男は、トレーニングで身体能力と強靭な肉体を手に入れます。知能の高さに関しても同じようにして手に入れたのかもしれません。感情がないため多くのことを悟られずにすむ利点があります。それだけに、脳男の笑顔のない姿が悲しく見えました。

 

感情がない脳男の弱み

 

映画「脳男」が見せる感情表現4

何を考えているか分からずコミニュケーションが取れません。受け答えが出来たとしても、人間関係の距離感を縮めることは難しいです。お互いの関係を深め合うことは困難だと思いました。脳男は感情がないため、精神的なダメージと肉体的なダメージがありません。なので人を簡単に殺してしまいます。

たくさんの痛みを知ることで人は強くなるのだと思いました。傷の痛みを知っている人ほど他人を傷つけることはしません。この映画は僕にとって過激でヘビーな作品でしたが、最後のシーンで脳男が人と関わることによって成長する可能性が見れて少しホッとしました。この見方は人によって違うと思いますが。

 

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